「2012年9月」の記事一覧

わしにもペンを!

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皆の衆、雨がひどくなってきたのう。
交通等には充分気を付けておくれ。
雨が降ってか、ここ越前はとても涼しい。
明日からは10月。
今年度も半分が終わる。

今日は、卯立の工芸館で販売する和紙商品の紹介じゃ。
この秋、新商品が登場した。

ippensen_1.jpg ←大と小の2種類!

「ペンがきかみ」じゃ。
和紙は毛筆と仲が良さそうに感じるが、実はペンでも大丈夫。
特に雁皮紙は、近世初期にはイエズス会の宣教師らに使われていた。
ペン書きができるのはもちろん、
当時西洋で使われていた書写材、パーチメント(羊皮紙)とよく似た光沢があったからじゃ。

しかし!「ペンがきかみ」の原料は楮。
丈夫なのは分かるけれど、繊維が長いしインクが滲みそう・・・と思うじゃろ?
違うんじゃ。
触れると、楮紙の印象が変わるくらい、パリッとしている。
雁皮紙のパリパリ感に近い。
これは、原料の黒皮剝ぎの程度によるんじゃ。
「はんだくり」と言ったりもするが、少しゆるめに剥ぐと、パリッとなる。
反対に、しっかり剥ぐと、白くぼってりとした、いわゆる奉書らしい紙に。
今回はもちろん前者。チリも入って味わい深い紙に仕上がった。

ippensen_2.jpg ←試し書きは青木里菜氏!

耳もついて、丁寧な手漉きの跡も残る。
最近は、手紙を書くことも少なくなったが、この紙なら!
書くときも快いし、もらう側も嬉しい。
秋の夜長、ちょっとセンチメンタルな気分になったら、
「ペンがきかみ」で旧友に手紙で近況報告。
粋な自分を演出してみるのもいいだろう。
卯立の工芸館に来たら、ぜひ手にとっておくれ。

越前和紙との出会い

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皆の衆、また台風が来ているのう。
今度は17号。
とても強い台風のようじゃ。
飛ばされないように気を付けておくれ。

今日は、今週の水曜から始まっている展覧会についてじゃ。
現在、卯立の工芸館では、
「母娘二人展 ~越前和紙との出会い~」
が開催されておる。
ちぎり絵作家の桐山はす江さん(母)と、
イラストレーターの岸本ますみさん(娘)の母娘展じゃ。

hahako_1.jpg  hahako_2.jpg
↑ 会場入り口では、天皇皇后両陛下のイラストがお出迎え

2人が素材として選んでいるのは、越前和紙。
多くの種類をもつこと、そしてMOという水彩画用の和紙の存在。
これが決め手となっているようじゃ。

hahako_3.jpg  hahako_4.jpg
↑ これが全てちぎり絵とは!!(左)|水彩画は、地元・越前市の風景

作品数は約80点と、かなりのボリューム。
しかし、母娘のそれぞれの持ち味が発揮されていて、見飽きることはない。
もっと観たくなる。

hahako_8.jpg  hahako_7.jpg
↑ まさしく母(左)と娘(右)のコラボレーション!

hahako_5.jpg ← 扇面にもちぎり絵を!ステキです!

この展覧会は来月8日(月・祝)まで。
6日からは、紙博の方でも新たなテーマ展を始める予定じゃ。
皆が来るのを待っておるぞ。

和紙の里30年

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皆の衆、飛ばされてはおらぬか?
ここ越前は、台風16号の影響か、風が少し強い。
だが、雨は降っていないし、日差しも相変わらずの強さ。
来週は彼岸だというのに、暑さもまだまだ続きそうじゃ。

今回は、紙の文化博物館で開催中のテーマ展、「和紙の里30年」の紹介じゃ。

thema3_1.jpg ← 会場はいつものように、展示収蔵庫入って左

越前和紙の里には、3つの施設があるのはご存知じゃな?
そのひとつ、「パピルス館」が、今年の8月14日に、
開館30周年を迎えたんじゃ!!
めでたいのう。
この30年、和紙の里には色々なことがあった。
それを振り返ってみようというのが、今回のテーマ展じゃ。
もちろん、大まかな越前和紙の歴史も紹介しておるから、
初めて越前和紙に触れる者でも、安心して展示を観に来ておくれ。

thema3_2.jpg ← 川上御前や藩札も紹介

この30年での一番のビッグニュースは何かのう?
30年とは、短いようでいて長くもある。
良いことも、そして悪いことも、たくさんありすぎて一番を決めるのは難しい。

thema3_3.jpg   thema3_4.jpg 
↑ 8年前には福井豪雨に襲われた|今立町時代には製紙試験場が!

ちなみに、紙博本館一階では、関連事業として、
1950年頃に撮影された和紙の里の風景を上映しておる。
これは、越前市今立図書館に保管されていた16mmフィルムをデジタル化したもの。
「うつす和紙」展に出展中の福井映画祭が、この作業を行ってくれた。
今ではもう見ることが出来なくなった、紙づくりの作業や和紙の里の様子を伝えている。
フィルム自体も劣化して、記録すらも失われそうだったが、
このテーマ展を機に救い出すことができた。
一度は見ておきたい映像じゃ。
ちょっとおめかしして紙を漉いている女工さんたちも、なんとも可愛い。

thema3_6.jpg ←楮を川で、そして足を使って洗っている

このテーマ展は、今月末までの予定じゃ。
あと2週間ほどしかないが、ぜひ観に来ておくれ。
そして!
卯立の工芸館でも「うつす和紙」展も閉幕まであと1週間。
紙博で和紙の里の歴史を知り、工芸館で新しい和紙の可能性を観る。
もちろん、その後はパピルス館で体験&お買い物。
文化の秋に向かって、和紙の里は活気づいておる。
皆が来るのを待っておるぞ。

和紙の切替は季節とともに

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皆の衆、何となく秋らしい気候になったと思わんか?
昨晩、ここ越前ではまた土砂降りの雨が降った。
そのおかげか、今朝はとても涼しい。
さわやかな風も吹いて、カレンダーどおり、季節が切り替わった気がする。

9月になって切り替わったのは、季節だけではない。
卯立の工芸館で開催中の展覧会、「うつす和紙」において、
映像スクリーンとして展示している和紙も切り替わった。

utsusu_f.jpg

以前はレースのような薄めの和紙だったが、今度は厚め。
映像の印象もガラリと変わる。
だが、実はこの和紙の入れ替えが一苦労なんじゃ。

2utsusu_1.jpg ←以前の和紙はこんな感じ|和紙だけでも美しい

まずは、それまで展示していた和紙を外す。
まぁ、それまではいいんだがの。
大変なのはここからじゃ。

2utsusu_2.jpg  2utsusu_3.jpg  2utsusu_4.jpg
↑ 和紙を天井に設置中|光が投影された和紙にみとれつつ作業

新たな和紙を天井に設置し、映像の投影位置を調整する。
これが意外に難しい。
今回、映像は寝転んでみるスタイル。
しかし、会場の天井は、古民家らしく低い。
プロジェクターのレンズから映像を広げるのに距離が充分にとれない。
そこで考えだされたのが、鏡!
反射させて距離を倍にする方法をとっているのじゃ。
制限の多い展示室だが、知恵を絞れば何とかなるもんじゃ。
福井映画祭の皆には本当に感謝しておる。

2utsusu_5.jpg ← 最後に実際に寝転んでみて位置を確認

2utsusu_6.jpg ←和紙は女性をイメージして作られた

先述のように、新たに展示された和紙は少々厚め。
したがって、映像の光は奥に抜けることなく、紙面にしっかりと映しだされる。
同じ映像でも、全く印象が異なるのには正直驚いた。
皆にもぜひ体感してほしいのう。
閉幕まであと3週間。
待っておるぞ。


管理人:わしだるま
和紙の里の自然や人々が
大好きな越前和紙の精。
和紙の里に生息し、
いろんな所に出没中。

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